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「正しい」とは何かを決める
「いい感じに描いて」という指示には、どのモデルも従えません。6回のローカル実験で、それを文章の仕様に変えました。最終的な画像が一度で狙いどおりに仕上がるほど、精密な仕様です。


ポーズや体の比率を変えると、キャラクターの特徴まで変わることがあります。類似度が高くても、髪や服の色の誤りを見逃す場合があります。
実験の方針を決め、キャラクターの特徴と比率を仕様にし、結果から受け入れ基準を定めました。画像はモデルが生成し、完成イラストにはクラウドのモデルを使いました。
各実験の結果、4つの要素からなるキャラクター仕様、色のチェックと適用範囲を確認できます。
完成した2枚のイラストは、クラウドで提供されている最先端の画像モデルで生成しました。ローカルでの作業が生み出したのは仕様――生成時に渡した正確な言葉づかい、プロポーション、素材、失敗のパターン――と、その裏付けとなる測定結果です。
6回の実験、毎回変える変数は1つだけ
| # | 問い | 結果 | 仕様に反映したこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 「denoise」は元の画像をどこまで残すか? | 画像による:絵画調は0.45、フラット塗りは0.60 | 画像ごとに測る。ガイドの数値をそのまま使わない |
| 2 | 編集モデルは、別の絵から顔だけを借りられるか? | 表情とライティングまで一緒に借りてしまう | キャラクターの特徴は借りずに、言葉で書く |
| 3 | 色だけを変えるとき、色の参考画像は役に立つか? | 立たない。しかも誤った結果のスコアは0.958、正しい結果は0.965 | 類似度ではこの誤りを見抜けない。配色チェックなら見抜ける |
| 4 | 編集で、ちびキャラを大人の頭身にできるか? | 6頭身で止まる。さらに強めるとキャラクターが崩れる | 頭身の変更は、編集ではなく生成の仕事 |
| 5 | 「15歳/20歳/25歳」という言葉は効くか? | 20歳と25歳は同じ結果に。「mature(大人っぽい)」はメイクが足されるだけ | 構造で指定する:頭身、あごの形、目の大きさ |
| 6 | 新しいベースモデルなら、頭身の問題は解決するか? | 解決。1回目で成功し、1枚12–24秒。ただし参考画像だけではまだ失敗する | 主役は文章の記述。参考画像は補助にとどめる |
詳しい結果を読む
1回目:SSIMで測定しました。絵画調の画像ではdenoise 0.45で絵が変わり始め、フラット塗りの画像では0.60まで保たれます。エンコーダーを通すだけでも、類似度は0.98–0.996が上限になります。
2回目:「この顔を、あちらの絵から」と指示された編集モデルは、その絵の表情とライティングまで持ち込みます。高速な8ステップ版では、決まったひとつの顔に寄っていきます。
3回目:言葉だけで指示すると、ほかの部分はすべて保たれました。色の参考画像を添えると、その画像のキャラクターの髪色と三つ編みまで入り込みました。しかも誤った結果のSSIMは0.958、正しい結果は0.965でした。
4回目:キャラクターの特徴と服装は完全に保たれましたが、体は約6頭身で止まりました。さらに強めると(フルモデル、ガイダンスを上げる)ようやく体型が変わったものの、キャラクターが崩れました。髪色が変わり、ジャンパースカートはタイトスカートになり、線画は洋風のタッチになりました。
5回目:15歳ははっきり区別できましたが、20歳と25歳はほぼ同じ結果でした。「mature」と指定しても、メイクが足されるだけでした。
6回目:新しいベースモデルでは、1回目から正しい大人の頭身になりました。1枚あたり12–24秒です。一方、参考画像だけでは3通りの失敗が続きました。完全に無視される、キャラクターの三面図になってしまう、服装が置き換わる、の3つです。
4つのブロックに分け、変えるのは一度に1つだけ
キャラクターの特徴は、正確に
キャラクターを決める要素をすべて名指しで書きます。髪型とそのリボン、目の色、服それぞれの形・色・細部。曖昧なところは、次の生成で描き直されてしまいます。
プロポーションは、構造で
7〜7.5頭身。小さな頭、長い脚、くびれたウエスト。大人のあごの線と、自然な大きさの目。ちびキャラでも、ファッションモデルのような引き伸ばしでもありません。
ポーズは、1文で
力を抜いた斜め向きの立ち姿、片脚に重心、片手を髪に。ポーズを変えても、それ以外の記述は1バイトも変えません。
描画は、手描きらしく
きれいな線画、絵画的な陰影、プラスチックのようなテカリはなし、素材ごとに違う布の質感、細かく描いた手、やわらかなスタジオライト、全身をフレームに収める。
実験で効果がないとわかったため、あえて入れなかったもの:品質タグの積み重ね、長いネガティブプロンプト、色の調整のためのスタイル参考画像、そして「mature」という語の単独での使用。
誤りを見抜けなかったスコアと、見抜けたスコア
- やめたこと:類似度スコア(SSIM)を合否の関門にすること。色を誤った結果を0.958、正しい結果を0.965と評価したため
- 残したこと:同じキャラクターと別のキャラクターを、3倍の差で見分ける配色チェック
- 最終生成は、利用できる中で最も強力なクラウドの画像モデルに任せました。ほかにも活かせる成果は、仕様と受け入れ基準です。何を頼めばよいか、そして頼んだものが得られたかをどう見分けるか
- 次へ:この2人のキャラクターは、次の動画制作の主役になります
できていること、測ったこと、主張しないこと
できていること
- ポーズが変わっても同じキャラクターを再現できる、4ブロックのキャラクター仕様
- デザインのずれを自動で検出する配色チェック
- 6回分の実験記録。毎回変数は1つで、パラメータと結論つき
測定したこと
- 画像の種類ごとのdenoiseのしきい値(絵画調0.45、フラット塗り0.60)
- エンコーダーによる類似度の上限:0.98–0.996
- 配色の距離:同じキャラクター3.8–6.6、別のキャラクター19.0–20.3
主張しないこと
- 最終的なイラストは、ローカルで生成したものではない
- 配色チェックは、情報量の多い場面のイラストには使えない
- 公開リポジトリはなし。スクリプトは非公開